注文住宅の予算の決め方と内訳の解説|相場や予算オーバーの回避方法
間取りや外観、設備、インテリアに至るまで、オリジナルの注文住宅を建てる場合、一体何を基準に予算を設計して、どこにコストをかけたり節約したりすればいいのでしょうか。
最終的により満足のいく注文住宅を完成させるためには、このような疑問を解消した上で全体予算を把握して、納得できる内訳で家づくりを進めていくことが大切です。
そこで今回は、注文住宅の相場とその内訳、予算別注文住宅の特徴や予算の決め方について解説していきます。
予算オーバーの回避方法や建築費節約のコツもご紹介していますので、ぜひ賢い家づくりの参考にしてみてくださいね。
- 注文住宅の相場と内訳について解説します。
- 予算別注文住宅の特徴や資金計画・予算の決め方を知ることができます。
- 建築費用節約のコツや予算オーバー回避の方法をご紹介します。
注文住宅の費用と内訳
注文住宅の費用とは
注文住宅を建てる際に必要となる費用は、「土地代」をはじめ「建築費」と「諸費用」に大きく分けられます。
まずは、この3つの費用内訳について、どのように発生するのか解説していきましょう。
地域によって異なる「土地代」
まず土地を所有していない場合、注文住宅予算の大きな割合を占めるのがこの「土地代」です。
駅近だったり利便性が高いエリアでは、この土地代が高額になるので希望エリアが定まっている場合には、その周辺の地価相場を調べてから検討するのも良いでしょう。ちなみに茨城県南地域の場合、つくばエクスプレス沿線と常磐線沿線でも、相場がかなり変わってきます。
また、すでに土地を所有している場合でも、住宅を建てるための解体工事や地盤改良工事にコストがかかるケースもあります。各市町村でハザードマップを公開していますので、土地の環境を事前に把握しておくとよいです。
建築会社による「建築費」の違い
「建築費」には、基礎工事や内装、外装工事など、住まいとなる建物に必要な全ての工事費用ですが、建築会社が請け負う本体工事とは別に土地の状況に応じて必要になる付帯工事が別途必要になります。水道やガスといったライフラインの引き込みや造成や外構といった付帯工事費は、一般的な住宅地も場合でも本体価格の20%~30%位は工事費がかかります。
一般的にこの建築費の内訳は、依頼するハウスメーカーや工務店によっても異なるため、本体価格にだけ目を向けるのではなく敷地の状況に応じた付帯工事も含めた総額を提示してもらいましょう。初期段階は概算でも。付帯工事も含めた見積もり依頼をすることをおススメします。
「その他諸費用」
諸費用は、土地代や建築費に含まれない費用全般になります。
土地や住宅といった不動産を取得する際の不動産登記費用や抵当権設定登記費用。
住宅ローンを借り入れする場合のローン経費、火災保険、地震保険など細かな諸費用もしっかり把握しておくことが重要です。
茨城県の建築相場
2020年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標によると、全国平均の「建設費」は、「住宅面積」平均124.4㎡で3,532万円となっています。
1坪=3.3㎡なので、124.4㎡は約38坪となります。
>参考:2020年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標
そして、住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」によると、茨城県の注文住宅2020年度「住宅面積」は124.8㎡(約38坪)、「建設費」3,350万円。
また、2021年度の「住宅面積」は123.1㎡(約37坪)、「建設費」3,378万円となっています。
>参考:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」
※注:住宅金融支援機構調査の建設費には、本体工事費以外にも、主体工事に付随する電気、給排水、ガス設備、太陽熱温水器の各工事費、 設計費、工事監理費、除却工事費、屋外附帯工事費、その他必要な費用の合計額が含まれます。つまり、「本体工事費」以外の経費も含まれています。他の調査などと相場を比較する場合は経費の内容が異なる場合がありますのでご注意ください。
予算別注文住宅の特徴と傾向
>施工事例:カリフォルニアをイメージしたお気に入りの愛車を大切に出来るガレージハウス
次に、1つの目安として建築本体費用(付帯工事費は別)を1,000万円台から3,000万円超の注文住宅の特徴や傾向を簡単に見ていきましょう。なお、床面積が大きいと建築費はその分増えるので、35坪(115㎡)位の家を想定して解説します。
予算1,000万円台の注文住宅
建築予算1,000万円台の注文住宅は、建物の形状をできるだけシンプルにして、屋内のキッチン・浴室洗面・トイレなどにオプションを付けたり、グレードを上げたりしない必要最低限の機能の設備で仕上げる住まいになります。
外壁にタイルといったコストのかかる資材を使うのは難しくなるでしょう。
既に用意されている企画プランをアレンジするなど、企画型の商品をベースに検討することでコストダウンにつながります。
予算2,000万円台の注文住宅
建築予算1,000万円台より少し広めの間取りだったり、ワンランク上の設備や資材を採用することができます。
間取りやデザインの選択肢の幅が広がり、窓の数を増やしたり、最新のキッチン・浴室洗面設備などの導入も可能になります。
ただ、優先順位を決めて、予算オーバーしないように注意する必要があります。
予算3,000万円超の注文住宅
建築予算3,000万円超の注文住宅なら、希望要素をより多く実現できるうになります。
例えば、外壁タイルを使用した高級感のある外観や自然素材を使った内装材の採用、2階建てではなく広い敷地に建てるゆとりの平屋建て、大きな吹き抜けのあるリビングなど、設備以外にも建物自体のグレードを高めることが可能です。
予算の決め方と資金計画
注文住宅の頭金
注文住宅購入予算を決めるには、まず頭金の準備から検討します。
通常、頭金は注文住宅購入額の約10%位が必要になりますが、状況に応じた対応も可能です。まずは依頼先に相談してみましょう。
頭金を自己資金で賄う場合は、土地・住宅購入を含む住宅資金の貯金額から引っ越し費用や仮住まいの費用などを引いた上で、必要な頭金が確保できるかどうか計算して確認しておく必要があります。
住宅ローンの返済期間
住宅ローンを組む際の資金計画も大切です。
住宅ローンの返済は通常35年返済が最長ですが、子育て中の教育費や定年後の備えなども考えた返済計画をしっかり検討しておくことが重要なポイントになってきます。
たとえば35歳でローンを組んで65歳で定年を迎えると想定した場合には最長返済期間は30年としたいところですが、月々の支払額との兼ね合いもあります。毎月の貯蓄やローンの繰り上げ返済など、将来のライフプランをしっかりイメージして返済期間を決めていきたいところです。
不安な場合はファイナンシャルプランナーに相談するのもおススメです。
金利の変動・固定を選択
住宅ローンを組む際に変動金利と固定金利のどちらかを選ぶ必要があります。
変動金利は、金利が安くその分借りやすいのですが、返済期間中に金利の上昇も考える必要があるため、多少金利が高くなっても全期間固定型の方が安心だと考える人もいます。
返済期間と金利、年収を総合的に見た上で慎重に決めていきたいところです。
予算オーバーを回避する方法
最後に、注文住宅購入予算オーバーを回避するコツをご紹介しましょう。
設備や仕様に工夫する
屋内の設備や外壁に使用する資材などは、選び出したらキリがないほど安価なものから高価なものまで数多く存在します。
できるだけ低予算で無駄のない住まいをつくるには、こだわりたい部分と基本グレードで問題のないところのメリハリをしっかりとつけることです。
シンプル形状の建物がおすすめ
住まいとなる建物は、複雑な形状よりもシンプルな形状である方が建築費用を抑えることができます。
また、シンプルな形の住まいは耐震性にも優れ、将来的のメンテナンス期間や修繕コストにも有利です。
実例のように安定感のあるキューブスタイルの住まいは、モダンな外観を好まれる方にも人気で、都会・郊外問わずスタイリッシュな存在感を演出してくれます。
水回りの仕様を抑える
キッチンや浴室、洗面化粧台などの水回り設備のグレードを抑えることでコストダウンにつながります。
例えばキッチンのグレードは控えめにする一方で洗面化粧台はオリジナリティあふれる造作で計画するなど、メリハリを利かせることが重要です。
上記の実例写真は、女性設計士と日常的な使い勝手にこだわって実現させた間取りの例です。
キッチン⇔パントリー⇔洗面室⇔脱衣室⇔浴室の水回り動線と、ホールからキッチンとリビングをつなぐ回遊動線で家事時間の短縮を図ります。洗面化粧台はスマートサニタリーを採用しています。
内装建具や窓サッシの少ない間取りにする
部屋数を増やせばその分、間仕切りの壁や内装建具や窓サッシの本数が必要になります。室内ドアは設置するけど、クロゼットドアを無くして棚だけにしたり、意匠だけで採光や通風の機能を伴わない窓サッシをは採用しないことなどは、コストダウンに効果的です。
造作家具を慎重に選ぶ
造り付け家具は、その住まいの内装や間取りに合わせて現場で造作設置する家具です。
オリジナリティや施主の好みに寄り添ったデザインを希望する方に人気ですが、一品もののため既製品と比べると、どうしても高額になるため注意が必要です。
まとめ│納得&安心な注文住宅の資金計画
注文住宅を選ぶ上で必要な建築費用や予算の決め方、資金計画についてご紹介してきました。
注文住宅の魅力は、自由度の高いこだわりやご家族のライフスタイル合わせた快適な暮らしが実現できるところです。
しかし、理想ばかり追いかけているとあっという間に建築コストは予算を超えてしまいます。
建築費節約のポイントと憧れとのメリハリを慎重に検討した上で、総合的に納得できる新築づくりを成功させてください。
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