2024年度|新築住宅購入時に受けられる補助金と減税について
住宅購入やリフォームを検討している方にとって、金銭面のことに関心があると思います。そこで知っておきたいのが、住宅を購入する時に受けられる補助金制度や減税制度について。2024年に使える補助金や減税制度を上手に利用することで、数万円から100万円の恩恵を受けることもあります。それぞれの制度を利用する場合の条件や仕組みなどを解説していきます。
※2024年4月1日にZEH補助事業が公開されたためZEH補助事業の内容を追記しました。
住宅省エネ2024キャンペーン
キャンペーンについて「住宅省エネ2024キャンペーン」は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するため、住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入等の住宅省エネ化を支援する4つの補助事業の総称です。新築住宅(注文住宅・新築分譲住宅を購入の場合、2つのキャンペーンのいずれかを利用することが出来ます。いずれの事業も対象者や対象条件が異なりますので、詳細は各事業の専用サイトでご確認ください。
子育てエコホーム支援事業【新築】
子育て世帯・若者夫婦世帯に対して、長期優良住宅またはZEH住宅の取得、または住宅の省エネ改修等に対して支援する事業です。
補助金額
・長期優良住宅:1住戸につき100万円
・ZEH住宅: 1住戸につき80万円
対象となる方
・2023年4月1日時点で18歳未満の子供がいる世帯。(2024年3月末の着工の場合は2022年4月1日時点の世帯も対象)
・夫婦のうちどちらかがに2023年4月1日時点で39歳以下の世帯。(2024年3月末の着工の場合は2022年4月1日時点の世帯も対象)
給湯省エネ2024事業【新築】
省エネ効率の良い給湯器を新築、リフォームでの導入時に支援する事業です。一定以上の性能や機能に応じた加算や蓄熱暖房機や電気給湯器などの撤去に伴う費用も加算することが出来ます。
補助金額
・ヒートポンプ給湯機(エコキュート):8万円/台
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):10万円/台
・家庭用燃料電池(エネファーム):18万円/台
対象となる方
・住宅の購入者、建築主(新築、既築)
子育てエコホーム支援事業【リフォーム】
開口部(窓、ドア)の断熱改修・外壁、屋根天井、床の断熱改修、エコ住宅設備の設置、およびこ同時に行う指定の防災性向上改修やバリアフリー改修などのリフォーム工事について、工事内容に応じた補助が受けられます。
子育て世帯・若者夫婦世帯の場合
・既存住宅を購入してリフォームを行う場合:上限60万円/戸
・長期優良住宅の認定(増築・改築)を受ける場合:上限45万円/戸
・上記以外のリフォームを行う場合:上限30万円/戸
先進的窓リノベ2024事業【リフォーム】
・窓ガラスの交換、内窓の設置、断熱窓、断熱ドアの交換:上限200万円/戸
参照:先進的窓リノベ2024事業 公式サイト
給湯省エネ2024事業【リフォーム】
省エネ効率の良い給湯器を新築、リフォームでの導入時に支援する事業です。一定以上の性能や機能に応じた加算や蓄熱暖房機や電気給湯器などの撤去に伴う費用も加算することが出来ます。
・ヒートポンプ給湯機(エコキュート):8万円/台
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):10万円/台
・家庭用燃料電池(エネファーム):18万円/台
賃貸集合給湯省エネ2024事業【リフォーム】
次賃貸集合住宅に対する省エネ給湯器の導入支援を行うことによりその普及を図る事業です。
LCCM住宅支援事業
LCCM(エルシーシーエム)(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、ZEH(ネットゼロエネルギーハウス)よりも一歩すすんで、建設時から利用する期間、解体・廃棄時において出来るだけ省CO2に取り組み、太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの利用により、住宅建設時のCO2排出量も含めたライフサイクルを通じてのCO2の収支をマイナスにする住宅です。
補助金額
・戸建住宅:上限140万円/戸
・共同住宅:上限75万円/戸
対象住宅
・強化外皮基準(ZEH水準の断熱性能)を満たすもの
・再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量が現行の省エネ基準値から25%削減されているもの
・ライフサイクルCO2の評価結果が0以下となるもの
※令和6年度の概算要求に組み込まれているため補助事業が行われると想定して紹介しています。
地域型住宅グリーン化事業※
地域における木造住宅の生産体制を強化し、環境負荷の低減を図るため、資材供給、設計、施工などの連携体制により、地域材を用いた省エネ性能等に優れた木造住宅(ZEH等)の整備等に対して支援を行う補助事業です。令和6年度の概算要求に組み込まれています。
対象となる方
・2023年4月1日時点で18歳未満の子供がいる世帯。(2024年3月末の着工の場合は2022年4月1日時点の世帯も対象)
・夫婦のうちどちらかがに2023年4月1日時点で39歳以下の世帯。(2024年3月末の着工の場合は2022年4月1日時点の世帯も対象)
対象住宅
・認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・ZEH・Nearly ZEH
・ZEH Oriente
補助限度額
・140万円/戸
※令和6年度の概算要求に組み込まれているため補助事業が行われると想定して紹介しています。
※この事業は、地域の中小工務店による持続可能な住宅開発を奨励し、子育てや若者の住まいに焦点を当てた取り組みとなっています。
※会社規模等から当社で同補助制度を利用することは出来ません。
ZEH住宅支援制度
本事業は、年間の一次エネルギー消費量が正味でゼロとなることを目指した住宅(ZEH)、又はZEHより省エネを更に深堀りするとともに、設備のより効果的な運用等により太陽光発電等の自家消費拡大を目指したZEH(ZEH+)となる戸建住宅を新たに建築する、又は新築建売住宅を購入する事業が対象です。ZEHは、1ゼロに届かないNearly ZEHやZEH Orientedもあり、多雪地帯や狭小地等地域によっては補助事業の対象になります。ZEH+はZEH+ハイグレードは、さらにグレードアップした性能を有する建物に付与する補助金になります。要件等については特設サイトで確認してください。
対象住宅
・ZEH(ゼッチ): 55万円/戸
・ZEH+(ゼッチプラス):100万円/戸
・ZEH+ハイグレード:110万円/戸 または125万円/戸
追加設備(ZEH補助を採用する事業の追加補助)
・蓄電池:20万円上限
・直交集成板:90万円上限
・地中熱ヒートポンプシステム:90万円上限
・PVTシステム:65万円~90万円
・液体集熱式太陽熱利用システム :12万円、15万円
地方自治体独自の補助金
これまで国が実施している補助事業の制度についてご紹介してきましたが、自治体独自で補助金を出している場合もあります。こちらも合わせて確認してみてください。
減税制度
長期優良住宅やZEH住宅は、上記のような補助事業の利用だけでなくマイホーム減税や贈与税の控除枠の上限が変わるため減税効果も期待できます。
ここでは、省エネ住宅で得られる減税に関する情報をまとめてみました。
住宅ローン減税の控除上限枠の拡充
2024年、2025年度のマイホーム住宅ローン減税の控除の上限は、省エネ住宅の内容により異なります。住宅ローン控除は13年間毎年受けられるため、最大控除額が省エネ基準適合住宅と比較して100万円以上の差が生まれます。
※()内の金額は、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合が対象になります。
住宅取得資金贈与の非課税枠
2023年末で終了予定の子や孫への住宅購入のための資金の非課税贈与制度が、2026年末まで延長されることが示されました。住宅取得資金の贈与枠は省エネ等住宅※とそれ以外の住宅で非課税枠が異なります。住宅取得資金の贈与の申請は対象者や対象住宅の規定があります。詳しくは国税庁のホームページを参照してください。
※省エネ等住宅とは下記要件のいずれかに該当する住宅を指します。
・断熱等性能等級5以上かつ 一次エネルギー消費量等級6以上であること
(令和5年末までに建築確認を受けた住宅または令和6年6月30日までに建築された住宅は断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上)
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物であること
・高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること
・家屋の床面積が40㎡以上240㎡以下で、床面積の半分以上が贈与を受けた方の居住に利用されること
参照:直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)
参照:令和6年度税制改正における住宅関係税制のご案内(国交省)
まとめ
2024年度に予定されている補助金制度と減税制度について解説いたしました。それぞれ上手に活用できることで費用面でとても助かる制度になります。一方で、補助金の利用の要件に該当していなかったり補助金の予算を使い切って利用できなくなる場合もあります。過度にあてにしせず。無理のない資金計画で家づくりをすすめてください。
※なお補助金や減税についての解説は、2024年3月24日時点で公開されている内容をもとに紹介しています。内容の変更等につきましては都度、事業者様のホームページ等でご確認ください。
※2024年4月1日にZEH補助事業が公開されたためZEH補助事業の内容を追記しました。
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