おしゃれな書斎でテレワークしやすい注文住宅の家づくり、間取りの工夫

シンプルモダンな書斎の実例:愛車を眺められるガレージハウスの書斎

新型コロナウイルス、働き方改革などの流れを受けて、家づくりの考え方が大きく変わろうとしています。自宅を仕事の拠点にするテレワーク(リモートワーク)へのシフトが急速に進展し、今後、自宅の一部をワークスペースにする家づくりが一般化してくるでしょう。一方で、多くの場合、「仕事をする場に適したスペースがない」「オンとオフの切り替えが難しい」のが実際です。そこで今回は、これから注文住宅で家を新築する方、建て替えやリフォームを検討されている方にも参考になる、書斎のある家づくりの間取りやレイアウトの工夫、オンとオフを切り替えやすい住まいのアイディアなどをご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。

 

注文住宅の間取りの考え方~新型コロナでどう変わった?

趣味の部屋と書斎を確保した個室の事例:ギターを奏でる専用スペースにも使える

新型コロナ、働き方改革の流れの中で、急速に進展したテレワーク(リモートワーク)による働き方。しかし、実際問題として、今の住まいで快適に在宅勤務ができる住環境があるのはほんの一握りの方というのが実際です。

「これからの10年できっと増える家」をテーマにリクルート住まいカンパニーが実施した「新型コロナを受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査(2020年5月22日発表)では、自宅でテレワークをしている方に、困っている点は何か?を聞いたところ、

・オンとオフの切り替えがしづらい 35%
・仕事専用スペースがない 33%
・仕事用のデスク/椅子がない 27%

・モニターやプリンターなどの備品が十分でない 22%、等
という結果となりました。

しかも、自宅のどこでテレワークを実施しているかを伺ったところ、

・リビングダイニング(ダイニングテーブル) 55%
・リビングダイニング(仕事専用デスク等) 15%
・専用ルーム(書斎等) 16%、他

という結果となり、やはり、書斎などの個室ではなくリビングダイニング(LDK)で実施している方が71%を占め、書斎などの仕事専用ルームの方は16%にとどまっています。中には、トイレや浴室で仕事をしている方もいらっしゃるなど、皆さん自宅での仕事ができる環境の確保に苦慮している住宅事情が明らかになりました。

なお、ここで注目したいのは、

「仕事専用スペースがない」という物理的な面だけでなく、
「オンとオフの切り替えが難しい」という働き方、時間の使い方などのワークスタイルの問題も同時に解決する必要がある

ということです。しかも、

仕事が進む専用スペースはもちろん、仕事も趣味もモチベーションが上がるようなおしゃれな書斎にしたいですよね!

では、このような日本の住宅事情の実態を踏まえ、新型コロナウイルスの影響、働き方改革の流れので、これからの時代の家づくりはどのように変わろうとしているのか?住まいや間取りの変化をみてみましょう。

 

 

住み替えするならどんな家に住みたい?

アナログレコードやギター演奏を堪能できる趣味の部屋の実例

前述のアンケート調査によると、新型コロナを機に住み替えを検討されている方は全体の4分の1(24%)にのぼります。その皆さんに、なぜ住み替えをしたいのか?どんな家に住みたいか聞いたところ以下のような結果となりました。(複数回答)

今より部屋数の多い家に住みたい(全体の4割、既婚者の5割強、6歳以下の子供あり5割弱)
今より広いリビング、個室数も確保したい(全体の3割弱、既婚者の2割弱、6歳以下の子供あり5割弱)
通勤利便性より周辺環境重視で住み替えたい(全体の3割弱、既婚7歳以上の子供あり2割)

出典:リクルート住まいカンパニー「新型コロナを受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査

 

やはり、マンションから、一戸建てで部屋数が多い家に住みたいという方が増えています。また、特にお子さんがいるご家庭では、部屋数とリビングの広さも重要です。さらに、通勤利便性に加えて、周辺に公園や緑地がある環境に住み替えたいという傾向があるようです。

なお、別の民間調査では、

・自宅で仕事がしやすいワークスペースはもちろん、収納を確保しやすい「間取り」の自由度の高い戸建てに住みたい。
・キッチンや換気などの付帯設備、防音対策を思い通りにできる「住宅性能」の高い注文住宅の家に住みたい。
・庭、屋上、バルコニーなどの「オープンスペース」を確保できる郊外の戸建てに住みたい。

という、都市部マンションから郊外の戸建てに住み替えたいというニーズも高まっています。そこで今回は、具体的にアフターコロナの時代の家づくり特集の第1弾として、注文住宅の書斎のある家づくりについてみていきましょう。

 

書斎が必要性とされる理由

壁3面を天井まで使って書庫にした書斎の実例

書斎は、もともとは読書や執筆をするための部屋という意味でした。しかし、実際には、仕事、趣味、書庫など、幅広い用途で利用できる個室として使われていることが多いでしょう。以前の住宅では家「できれば書斎が欲しい」という優先順位だったかもしれません。しかし、新型コロナ、働き方改革、人生100年時代を迎える流れの中で、

・テレワークはもちろん在宅での仕事や趣味に集中できるプラス1の個室の必要性
・家族間でもプライバシーが確保できる空間の必要性
・オンとオフの切り替えがしやすい場所の必要性

といったことから、人生100年時代に、リタイヤ後も在宅でテレワーク(リモートワーク)できる環境を充実させたり、趣味を楽しめる家づくりを考える上でも重要な位置づけになってきています。

 

 

書斎の広さの目安

一般的に書斎は、4畳半から6畳程度の間取りが多いのですが、小さめの書斎であれば2畳~3畳程度でも、机と椅子、本棚などがミニマムに配置できる広さです。最近話題のミニ書斎なら1畳でも(ミニマムで言えば机と椅子のスペースだけでも)可能です。ただし、あまり狭くしすぎると用途が限定されてしまうため納戸のようなスペースになりがちですので、長い目でみると自然光も取り入れて快適な空間になるような家づくりが望ましいでしょう。

 

書斎のタイプと特徴

書斎には、主に3つのタイプがあります。

 

完全個室の書斎

完全個室の実例:書斎には壁面を活用した収納と照明の工夫が重要集中できるワークスペースや、趣味の部屋をつくりたい方は、完全個室の書斎がおすすめです。打ち合わせが多い方や、集中して取り組むクリエイティブ職の方が、注文住宅で新築する際には、必須の間取りになってくるでしょう。書庫としても活用する場合は、書籍が日焼けをしないように北向きのほうが望ましいでしょう。

個室のメリットは様々ありますが、例えば、個室はウェブ会議で家族の話し声やペットの鳴き声などを気にせずに会話に集中しやすい環境づくりができます。オンライン会議の画像の背景にプライベート空間が映ることを気にすることもありません。食・睡眠・仕事のスペースを分けることができますので、オンとオフの切り替えにも有効です。

一方で、個室は、1部屋プラス確保することになるため、延べ床面積と壁面積が必要となるのでコスト的には若干プラスになります。エアコン、照明、コンセントなどの設備費も考慮しておく必要があります。狭い書斎だと閉塞感があったり、こもりがちになるようであれば、半個室なども検討してみるとよいでしょう。また、子育て時期に子供の面倒を見ながら料理・洗濯などの家事をこなしながらの個室での在宅ワークは難易度が高いので、リビング書斎と個室の使い分けも検討してみるとよいでしょう。

 

 

半個室の書斎

階段ホールやロフトを活用した書斎の実例:吹き抜けに位置するため家族の気配を感じながら仕事に取り組めます

個室の書斎を確保するのが難しい場合は、ロフト、スキップフロア、LDKや寝室の一角に2~3面の壁で囲まれた小さな空間をつくる半個室の書斎を設けるのも一案です。完全個室ほどの遮音性はありませんが、視線を遮る工夫次第では、家事の合間に集中しやすい空間がつくれます。趣味の部屋も兼ねてるとちょっとした隠れ家の様に使うこともできます。

ロフトやスキップフロアを活用すれば、延べ床面積の影響を受けずに、立体的に空間を有効活用できます。ロフトなら個室に近い籠りやすい空間になり、スキップフロアとして階段の踊り場付近などを利用するような場合はリビングに近いなど、より家族の気配を感じながら仕事に集中しやすい完全個室とリビング書斎の中間的な位置づけになります。

なお、防音性はありませんので、洗濯機の近くや、お子さんの遊ぶ場所からは離れ目の場所に配置するとよいでしょう。

 

リビング書斎(オープンワークスペース)

リビングとキッチンに隣接したワークスペースの事例:家事の合間にいつでもすぐにPCやプリンタにアクセスできる便利さが魅力

リビングや廊下の一角などをワークスペース、スタディスペースにする方法です。家事や子育ての合間にすぐに仕事にとりかかりやすく、小さいお子さんのいるうちは個室の書斎との使い分けをして利用するのもよいでしょう。

子供宿題をみたり、煮込み料理の合間にちょっと仕事をするなどの使い方ができます。ウェブ会議では、家族との会話などの生活音が入ったり、映像にプライベート空間が映る可能性もあるため注意をしてください。

 

 

アフターコロナの書斎づくりのポイント

ミニマムな書斎であれば、机と椅子さえあれば、リビング、寝室、階段下の空きスペースなどでもオープンワークスペースはつくれますが、より快適に仕事ができ、おしゃれで趣味も楽しめるような多機能な個室にするためには、何点かのポイントがあります。

 

防音対策

書斎の床をフローリングにする場合は、椅子を動かす際の音、キャスター椅子のゴロゴロ音や床に足を引きずる際の音など、音の響きが気になる場合があります。床材はクッションフロア、コルク材などの音が響きにくい床材も検討するとよいでしょう。隣室が寝室などの場合は、睡眠を妨げないように配慮する必要があります。

音楽鑑賞、楽器の演奏などにの防音室にする場合は別途工事費がかかりますので、目的に応じて工務店に相談してみてください。

 

収納とセキュリティの確保

自宅で通常業務と同様のパフォーマンスを発揮するには、資料へのアクセスのしやすさも重要です。

オフィスの資料がPDFなどでほぼデジタル化されていればクラウド環境で資料が確認できることもあると思いますが、仕事をリモートで行う機会が増える中、紙の書類や仕事道具は増える傾向がありますので収納できるようなレイアウトと本棚などの収納スペースは確保しましょう。

今後、フリーランスとして活動する場合などは自宅をメインオフィスと考える必要がありますので、必要な書類や書籍、ルーターなどの通信機器や仕事の道具や情報の収納場所施錠なども含め相応のセキュリティも重要となります。

 

机と椅子の選び方

完全自由設計の注文住宅の場合、おしゃれなデザインの住空間と統一感のある造り付けの造作家具にすれば、自分の身体のサイズにあった机と椅子がオーダーできます。おしゃれなデザイン性の高い北欧や海外のアンティーク家具を選ぶこともできますが、日本人の身体のサイズにあった仕様でないこともあるため、実際に座って確かめてから購入することをお勧めします。

テレワークなどのフルタイムで使うことを前提に、長い時間集中できるような体に負荷のかからない椅子にすることも重要です。

 

コンセントや通信環境の充実

テレワーク(リモートワーク)に必要なPC、スマホ、プリンタなどの周辺機器などが使いやすいレイアウトで利用できる位置に電源を確保することはもちろん、夏に扇風機、冬に小型ヒーターなどをデスク周りに配置すると、より快適な在宅ワークが可能になるでしょう。今後の拡張性も考慮してコンセントは多めに確保しておくことをおすすめします。

 

空調

書斎は北向きが多く、広さも1畳から6畳までとそれほど広い部屋ではないことが多いでしょう。部屋数が増えると、エアコンも何台でどこまでをカバーするかなど検討する必要があり、光熱費はもちろん、空間のデザイン、室外機などの外観にも大きく影響します。

エアコンの台数を気にすることなく、家全体を快適な住空間を確保するなら、全館空調を導入する方法もあります。

近年は、各設備メーカーの技術開発が進み、様々なタイプの全館空調システムが開発されて選択の幅が広がるとともに、電気代などのランニングコストが数年前の水準と比較してかなり抑えることができるようになってきているため、導入される方が増えています。

アフターコロナの家づくりは、このような新たな考え方や住宅設備の動向も踏まえて検討する必要があります。

構造・性能

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Showroom龍ケ崎ショールーム「マイホーム発見館」

名 称:龍ケ崎営業所
所在地:茨城県龍ケ崎若柴町2240-797
連絡先:0297-60-2311
定休日:水・木
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Model Houseつくばモデルハウス

名 称:つくば営業所
所在地:茨城県つくば市研究学園6丁目51-1つくばハウジングパーク内
連絡先:029-861-1377
定休日:水・木
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Model House守谷モデルハウス

名 称:守谷モデルハウス
所在地:茨城県守谷市本町241-1総合住宅展示場 守谷住宅公園内
連絡先:0297-47-0300
定休日:水・木
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つくば梅園営業所

名 称:つくば梅園営業所|注文住宅の設計事務所
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