【注文住宅】間取りの決め方10つのポイント|間取りづくりの理想手順と成功例
注文住宅を建てたいけど「何から手を付ければいいのか分からない」「どうやって間取りを決めたらいいの?」などの疑問が解消されず大きな1歩が踏み出せない、という方は意外と多いのではないでしょうか。
実際、注文住宅の間取りを決める際には、部屋数や収納、動線、設備、日当たりなど、さまざまな角度から理想の暮らしを想像してシュミレーションを重ねていく必要があります。
そこで今回は、憧れの間取りを叶えるために押さえておきたい10項目とプラン決めのポイント、手順を分かりやすくまとめて解説していきます。
吹き抜けやリビング階段、ビルトインガレージなど、こだわりの間取りを取り入れるコツや成功例もご紹介していますので、ぜひ家づくりの参考にしてみてくださいね。
- 暮らしの肝となる間取りの決め方ポイントを知ることができます。
- 自由設計の注文住宅を選ぶ際に役立つプラン設計の手順を見てみましょう。
- 間取りづくりの進め方と成功例【実例】をご紹介します。
間取りづくりに重要な10つのチェックポイント
>施工事例:ビルトインガレージは趣味の部屋。憧れの住まいを手に入れる
それでは早速、快適な暮らしを実現するための基本ポイントをチェックしていきましょう。
方法としては、現在の住まいとの比較で気になるところや改善したいところをピックアップしてみる、またはハウスメーカーや工務店から最初にサンプルとして提案される間取り図を参考に各項目をチェックしてみるのもいいでしょう。
①日当たり
隣接する家や建物、山の影になる時間帯や方角をよく確認しておきましょう。
リビングのレイアウトや窓の大きさ、位置はもちろん照明の種類や数を決める際に大切な情報になります。
また、西日が眩し過ぎる場合には「軒を伸ばす」「庇を設ける」など、設計段階から対策を考えておくと安心です。
②風通し
通風には、1つの空間に2方向の窓を設ける必要があり、さらに間取り全体の通気性を高めるためには上下階にも風が吹き抜ける設計を考えることが大切です。
防犯の観点から言えば、常に開けておける小さな窓をつくることで通風の目的を果たすことができます。
とは言え、住まいの風通しは意外と暮らし始めてからでないと分かりにくいポイントでもあります。
近隣の環境や建物が影響するケースもあるので、お隣さんなどに周辺の風の流れや特徴を聞いてみるのもいいかもしれません。
③生活・家事動線
朝起きてから朝食や洗濯、身支度を済ませ外出するまでの動線、帰宅してから寝るまでの動線など、間取り図を見ながら、または動きを図面に書き込みながら「無駄な通路」や「効率的なレイアウト」を挙げていきましょう。
基本的には、日常的に利用する作業スペースや収納スペースを動線上につくることで、物が散らかりにくい住まいを手に入れることができます。
④防音・遮音性
交通量の多い道路や商業施設が近くにある住まいの場合、騒音が気になるケースもあるでしょう。
防音・遮音性に優れた構造や設備の検討はもちろん、寝室や個室を通りから離れた位置にレイアウトするといった工夫が必要です。
また、キッチンやランドリールーム、トイレなど排水音が気になる間取りと寝室を離すのもポイントになるでしょう。
⑤プライバシー性
騒音と同様に、外からの視線にも配慮した間取り設計や窓選びが大切です。
また、窓やドアを開けた時の屋内の見え方や玄関から見える間取りの範囲にも注意が必要で、外構の塀やフェンス、空間の間仕切りなどプライバシーに配慮した対策もしっかりと行いましょう。
⑥収納量と配置
建売住宅を購入した方や住み替えをご検討中の方から現在の住まいの「収納場所が足りない」「使い勝手が良くない」といった失敗・後悔コメントをよく耳にします。
家づくりを始めるなら、ご家族の衣類や掃除道具、調理グッズ、日常品のストックなど、それぞれの場所に収納する荷物の量や「取り出し・片付け」がしやすい高さ・幅・奥行きをじっくりと検討することをおすすめします。
⑦コンセントや照明の位置
コンセントや照明を暮らし始めてから増やすのは大変なので、間取り設計時からライフスタイルや動線、作業に合わせた配置をしっかりと考えておくことが大切です。
家電製品を多く使うキッチンや、乾燥機・アイロンを使うファミリークローゼット、掃除機やスマホの充電スペースなど生活・家事関連のコンセント配置をはじめ、テレビや電子機器、照明など、くつろぎに必要な配置を具体的にイメージしながら検討していきましょう。
またコンセントや照明の位置は、通路となる動線や家具の配置に注意して、通行やインテリアの邪魔にならないようデザインするのがポイントです。
⑧景観
立地環境や間取りの方角によっては、大きな窓やバルコニーを設けて外の景色を贅沢に取り込む住まいをつくるのもおすすめです。
プライバシー性が気になる場合は、2階から借景が楽しめる吹き抜け窓や中庭のある間取りなどを検討するのもいいでしょう。
⑨外観
住まいの外観は、建物の形状や間取りによって変わってきます。
例えば、1階と2階の床面積を揃えた「総二階」の家は、シンプルなシルエットの外観で安定性の高い構造とコストの節約につながるデザインがメリットです。
色や素材の異なるツートンの外壁や、片流れ屋根や陸屋根、三角屋根といったインパクトのある屋根を採用することで、外観の印象を楽しむことができます。
また、プライバシー性と採光を叶える、横並びのハイサイドライトや細長いスリット窓も外観デザインのおしゃれなアクセントになります。
⑩安全性と利便性
小さなお子様や高齢なご家族がいる家庭の場合は特に、段差や通路幅、階段の安全性などに配慮した間取りづくりが大切です。
将来、お子様が成長したり独立したりした時にも対応できるフレキシブルな間取りの検討や、2階建て・3階建ての場合はホームエレベーターの設置可能なスペースの確保など、ライフステージごとの安全性や利便性を考えておくことも、その家で長く住まうために重要なポイントです。
理想間取りの決め方・手順
理想の間取りを決める前に確認しておくべきポイントが分かったところで、間取りづくりの進め方をご紹介します。
はじめてハウスメーカーや工務店を訪れてから、最終的に間取りが決めるまでの流れをイメージしてみてください。
①間取り実例などを参考に希望イメージを定める
まずは、気になるハウスメーカーや工務店が提供している施工実例やモデルハウスを参考に、ご家族のお好みやイメージに合う間取りやデザインを探してみましょう。
ご家族の希望に近い実例を多く出している住宅会社なら、趣味やセンスが合う可能性も高く、理想の間取りやデザインイメージの共有もスムーズに行える場合が多いです。
②間取りプランを設計してもらう
希望するイメージが定まったら、気になる複数の住宅会社に間取りプランの提示を依頼してみましょう。
土地がある場合は、その土地の特徴や見える景色、家族の人数やライフスタイル、ご家族一人一人の要望を伝えた上で提案された間取り図や見積書をじっくりと比較することで、見えてくるそれぞれの会社のメリットやデメリットを整理することも大切です。
③チェックポイントを確認しながらプラン調整
理想に近い間取りプランの詳細や家づくり品質について、じっくりと説明と受けた上で、信頼・納得のいく住宅会社を選び出します。
依頼する住宅会社が決まれば、さらに打ち合わせを重ねて間取りやデザインの詳細、設備などを決めていきます。
最終決定をする前には、ぜひ前項でご紹介した10つのチェック項目を照らし合わせてみてくださいね。
【実例】注文住宅の間取りづくりと成功例
最後に、間取りの詳しい決め方を実例と合わせて見ていきましょう。
家族構成に合わせた部屋数決め
まず、大まかな間取りイメージが決まったら家族構成に合わせた部屋数を決めていきます。
「家族全員分の個室」が必要な場合や「夫婦の主寝室+人数分の子ども部屋」を用意する場合の他、「ランドリールーム・ファミリークローゼット・書斎・趣味室・ゲストルーム」など、理想のライフスタイルに合った部屋割りを坪数と合わせて検討してみましょう。
ライフスタイルに合わせた動線設計
>施工事例:「かわいい」と「かっこいい」設計士と一緒に考えた、暮らしやすい家
一言に動線と言っても「家事動線」や「衛生動線」「通勤・通学動線」「帰宅動線」「来客動線」、また家事楽や家事シェアで注目される「回遊動線」などさまざまです。
快適な生活をおくるために優先したい動線を意識しながら、間取りづくりに反映させていきましょう。
理想イメージに合わせた空間設計
センスのいい空間デザインやインテリアを考えるのは、なかなか難しいものです。
理想的な間取りの実例やデザインの写真を見付けたら、そのイメージを設計士や建築家と共有しておくのがいいでしょう。
また、完成度の高い空間を設計するためには、テーマとなるテイストをあらかじめ定めておくことが大切です。
土地を活かした間取り設計
一見すると条件が悪そうな変形地や狭小地でも、周辺の環境に恵まれていたり、絶景が近くにあったりする場合があります。
せっかく自由設計の注文住宅を建てるのですから、その土地の特徴が生かせる「バルコニー」や「2階リビング」「ビルトインガレージ」「スキップフロア」などのあるオリジナル間取りに挑戦してみましょう。
ライフステージの変化にも対応する間取りの検討
快適に長く住まえる家を建てるためには、5年後、10年後、20年後…
お子様の成長や独立、夫婦が高齢になった時の暮らしなど、将来を見据えた間取り変更プランを視野に入れておくことも大切です。
バリアフリー設計や可動式の間仕切りなど、新築時から手を打てる設計も役立ててみましょう。
まとめ│自由設計の注文住宅でベストな間取り
>施工事例:琉球畳や自然素材が心地よい。家族が自然に集まる座の暮らし
理想の間取りづくりに欠かせないチェックポイントや家づくりの手順について、成功例を交えながらご紹介してきました。
注文住宅は、建売住宅と比べて自由な間取りづくりにこだわれる分、どうしても打ち合わせの回数が多くなってしまいます。
しかし、暮らし始めてから納得する満足度の高い住まいを手にした時の喜びは、その時間や労力には代え難いものです。
ぜひ、プロの力も借りながらご家族みんなでじっくりと話し合いを進め、こだわりの住まいを実現させてくださいね。
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