注文住宅を考え始めたとき、多くの方が最初に悩むのが「お金はいくらかかるのか」という問題です。注文住宅のお金は、建物価格だけでは分かりません。
土地条件や付帯工事、住宅ローンの組み方によって、総額は大きく変わります。この記事では、注文住宅のお金について費用の内訳・総額の考え方・予算の決め方まで、初めての方にも分かりやすく解説します。
注文住宅のお金はいくらかかる?まず知っておきたい全体像

「この家はいくらで建てられますか?」
住宅会社でよく聞かれる質問ですが、実はこの問いに即答できるケースはほとんどありません。なぜなら、家づくりにかかる費用は建物本体工事費だけではないからです。一般的には、次のような費用がかかります。
広告やモデルハウスでよく見る金額はこの中の「建物本体工事費」のみであることがほとんどです。つまり、
「建物価格=家づくりの総額」
と考えてしまうと、後から金額が大きく膨らんだように感じてしまうのです。あくまで総額を把握しておくことがポイントです。総額の内訳として一般的な目安として以下のようになります。(土地の価格は立地や条件によって大きく異なるため別にしています。)
- 建築本体工事費 70~75%
- 付帯工事費 15~20%
- 諸費用 5~10%
注文住宅の総額が分かりにくい理由|土地条件で変わるお金

家づくりのお金が分かりにくい最大の理由は、土地条件によって費用が大きく変わるからです。特に土地から注文住宅を検討する場合、立地や相場で変動しますが土地の条件によっても価格が変わるので注意が必要です。
たとえば、
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水道管が前面道路にない → 水道引込工事が必要
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地盤が弱い → 地盤改良工事が必要
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敷地に高低差がある → 擁壁や造成工事が発生する
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前面道路が狭い → 運搬費用の追加が発生する
同じ建物を建てても、土地が変われば数十万円〜数百万円単位で差が出ることも珍しくありません。これは決して「見積もりがいい加減」なのではなく、土地の条件により必要になる工事や申請費用などが異なるためです。計画初期段階では「総額〇〇万円です」と断言できないのが現実なのです。土地を所有している方は、敷地を調査して他にかかる費用を把握しておくこと。土地をこれから購入する方は、土地を含めた総額をある程度決めておくと逆算して建物にかけられる費用が算出できます。
建物本体工事費|会社によって入っている項目に違いがある

建物本体工事と一口にいっても、実は建築会社によって本体価格に含まれる内容がことなります。一般的には基礎・構造・断熱・内外装・設備などを含みますが、照明器具やカーテンなどが別途費用だったり、使われている建材の仕様グレードも様々です。さらに、総合展示場などのモデルハウスは豪華賢覧で自分たちが建てようとしている家とは全くの別物と考えてもよいでしょう。
現実的な費用を知るには、まず本体工事に含まれる内容をしっかり確認しておくとよいでしょう。街かどモデルハウスや現場見学会など実際に建築した方の家を見学しておくと建築会社の得意不得意もわかるうえにイメージの齟齬がなくて安心です。
注文住宅の予算の決め方|借りられる額と返せる額の違い

住宅ローンの話になると、「いくらまで借りられますか?」という相談が多くなります。
しかし、家づくりで本当に大切なのはいくら借りられるかではなく、いくらなら無理なく返せるかです。
考えておきたいポイントは、
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毎月の返済額はいくらまでなら安心か?
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教育費・車の買い替え・老後資金?
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ボーナス払いに頼りすぎていないか?
一般的な目安としては、月々の返済額が手取り収入の20〜25%以内に収まる計画が、長く安心して暮らしやすいと言われています。さらに、固定金利であれば借入時から返済金額の変動はありませんが、変動金利を選択した場合は将来の金利UPに伴って返済額が増える可能性もあります。最近は、国の方針や経済情勢から住宅ローンの金利も上昇傾向にあるため、いつ借りるかも大事です。ただし、返済計画に無理がない場合、頭金を抑えて借入を増やすという選択肢もあります。これは、他の車や教育などのローンに比べると、住宅ローンは低金利に設定されているためです。
注文住宅の頭金はいくら必要?貯金は残すべき?

「頭金はどれくらい必要ですか?」という質問もよくいただきます。頭金ゼロでも住宅ローンを組めるケースもありますが、大切なのは家を建てた後の生活に無理が出ないことです。
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不動産取得税・固定資産税
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家具・家電の購入
- 車や自転車
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塾や習い事などの生活予備費
急な出費がかかる場合を想定して、頭金はある程度残しておくことをおススメします。
注文住宅で後悔しないお金の使い方|削ってはいけないポイント

予算を考える中で、「ここを削れば安くなる」という話はよく出てきます。ただし、次のような部分は後から取り戻すのが難しく、後悔しやすいポイントです。
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断熱性能・気密性能
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構造・耐震性能
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将来の暮らしを見据えた間取り
初期費用を抑えた結果、光熱費が高くなったり、住みにくさを感じてリフォームが必要になったりすると、結果的に割高になってしまうこともあります。家づくりのお金は、「今の金額」だけでなく「住んでからのコスト」まで含めて考えることが大切です。
注文住宅のお金の相談はいつするべき?失敗しない進め方

家づくりのお金の話は、「まだ早いかな」「聞きにくいな」と思われがちです。しかし実際は、早い段階で相談した方が失敗しにくいテーマでもあります。
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土地が決まっていなくても
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間取りが固まっていなくても
ゆっくり考えようとネットなどで情報収集することも大事ですが、信頼できる建築会社があれば、状況に合わせて現実的な予算の考え方を整理してくれます。遠慮せず、正直に話すこと。それが、後悔しない家づくりへの第一歩です。
まとめ|注文住宅のお金は「総額」と「将来」で考える
家づくりのお金で大切なのは、
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建物価格だけで判断しないこと
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総額で考えること
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無理のない返済計画を立てること
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将来の暮らしまで見据えること
家は、建てた瞬間がゴールではありません。そこから何十年も暮らし続ける場所です。だからこそ、お金の話をあいまいなまま進めず、一つひとつ納得しながら家づくりを進めていきましょう。
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