キッチンへの便利なレイアウト|玄関からはじまる家事動線

帰宅後、手を洗ってすぐキッチンに向かえる便利な間取り

週末の食材の買いだめや日用品のストックなどを玄関からキッチンに運び込むのに苦労したことはありませんか?

特に量の多い食材や食品ストック、キッチン用品といった大量の荷物を数回に分けて運んだり、お米や飲料といった重い荷物を運んだりすることを想像すると、玄関からキッチンへの移動が少ないと便利かもしれません。しかし、来客時の視線や玄関隣りのキッチンに抵抗を感じる場合もあるでしょう。

近年では、玄関の広さやデザインに加えて、玄関からの動線を意識したシューズクロークやファミリークローゼットといった収納や生活動線を考えた間取りを重視する家づくりが人気です。

そこで今回は、買い物・帰宅後の家事に焦点を置いた玄関からキッチンへの便利な動線を考えた間取りづくりについてお話します。

玄関からキッチンへの機能的な家事動線をつくる間取りメリットやデメリット、その改善アイデアを施工実例とともに解説していきます。ぜひ快適な新築間取りづくりの参考にしてみてくださいね。

 

コラムのポイント
  • 玄関からキッチンへの便利な動線を叶える間取りのメリット・デメリットを知ることができます。
  • 家事動線と収納の機能性を高める間取りづくりのポイントをご紹介します。
  • 玄関からはじまる家事楽・時短を実現する間取りの新築実例やアイデアを見ることができます。

 

 

 

1.家事楽を叶える間取りを実現させるには?直線移動のメリット・デメリット

勝手口とパントリーのある便利なペニンシュラ型キッチン

共働き家族が増えて、家事楽・時短に注目が集まる中、各部屋それぞれの空間にこだわるだけではなく空間から空間へのつながりを考えた設計が見直されています。

部屋の数や配置も大切なポイントですが、日常の玄関とキッチンとを結ぶ動線に着目することで、忙しい朝の支度や帰宅後の家事への取り組み方に大きな影響が出るのではないでしょうか。例えば、玄関からキッチンを直線で結んだ場合、夕食の買い物の荷物を玄関から直行でキッチンに運ぶことができます。

帰宅してからもなかなかほっとできない忙しい共働き世帯にとって、家の中をあちこち移動せずに、量が多いあるいは重たい荷物をとりあえずキッチンに置いて、帰宅後の用事や家事に移るといった身軽な動線は、結果として時短にもつながります。

まずは、玄関とキッチンを直線でつなぐメリットとデメリットを詳しく確認していきましょう。

 

 

 

①家事楽・収納【メリット】

玄関からキッチンへの直線移動には3つのメリットが挙げられます。

 

 

 

・「時短」を叶えるシンプルで短い動線

玄関とドア1つで仕切られたキッチン・ダイニング空間

家事動線が短くなると使い勝手や効率に大きく影響し結果として時短につながります。

玄関から直行タイプのキッチンを配置すれば、荷物の多い買い物帰りでもそのままキッチンに行けるので片付けも楽になるでしょう。

また、キッチンで作業をしながらお子様やご家族の帰宅を確認することができるので、料理や洗い物をしていてもご家族と顔を合わせやすいというメリットがあります。

 

 

 

・荷物の持ち運びが「楽」になる距離

手洗いスペース付き、引き戸で仕切られた玄関空間

広く、キッチンへの移動距離が短い玄関があれば、キッチン用品のようにかさばる荷物やお米や飲料といった重たい荷物でもスムーズに楽々運び込むことができます。荷物を持ち運びするには狭い廊下やいくつかの部屋を通過することなく、買い物帰りの流れのまま片付けまで済ませやすくなります。

また、何度も行き来が必要な大量の荷物を運ぶ場合にも、玄関からキッチンまでの間取りが近く、なおかつ直線であれば、何度も運ぶ手間や労力を極限まで抑えることができます。

 

 

 

・「収納」しながら帰宅するスタイル

来客・収納・家事動線、目的に合わせて選べる機能的な玄関

直線で玄関とキッチンとをつなぐ間取りの中間地点に、荷物や買い物用品を片付ける収納スペースがあれば、玄関からキッチンにたどり着くまでの間に必要な片付けを済ませながら進むことが可能です。玄関先にシューズクロークがあるように、玄関~キッチン間にパントリーを設計すれば、効率的な収納が叶い家事の段取りもよくなることでしょう。

 

 

 

家事楽間取りで大切なポイントは「家事動線」と「収納」の快適性です。玄関からキッチンへの動線×収納が楽になるキッチンパントリーのある便利な間取り実例はこちらのコラムを参考にしてみてください。↓

 

 

 

②生活感が出てしまう【デメリット】

それでは、直線・直行型のデメリットも確認しておきましょう。

 

・ドアや仕切りがない場合、玄関ホールからキッチンが丸見えで生活感が出てしまう。

・キッチンから玄関収納や下駄箱が見えてしまうのは避けたい。

・お互いのスペースから発生する臭いの行き来が気になる。

 

などが挙げられます。

それぞれの空間から見た景色やレイアウトを確認しながら、恥ずかしくない設計や死角を利用した収納配置を考えてみるといいかもしれません。また、直行型であっても来客時や冷暖房効率などの観点からドアや仕切りで閉じられるようにしておくとよいかもしれません。

 

 

 

玄関すぐのパントリーやキッチンのように、大きな荷物や重い買い物を最短で片付けられる間取りはなにかと便利です。

例えば土間続きの玄関なら、通路を分けて家事用通路兼収納スペースをつくることも可能です。ぜひ土間玄関のコラムも参考にしてみてください。↓

 

 

 

2.玄関とキッチンをつなぐ2つのアイデア~動線を分ける?パントリーを挟む?

通り抜け可能な回遊性を重視したキッチンスペース

家事動線や普段の移動と考えると、玄関からすぐにキッチンに行ける間取りは理想的ですが、来客時にすぐキッチンが目に入ってしまうのは恥ずかしいかもしれない、ワンルームアパートのような間取りになってしまうかもしれない…と抵抗を持つ方も中にはおられることでしょう。

このような、デメリットを解決する2つの間取りアイデアをご紹介しましょう。

 

 

 

①別ルートを確保して動線を分ける

来客からの目線が特に気になる場合には、玄関から直接キッチンへ向かうルートとリビングや廊下に向かうルートに分けた2パターンの入り口を設計することをおすすめします。

ご家族の日常的な動線とお客様用の通路を確保することで、時短・家事楽を叶えながら、特別な日には満足のいくおもてなしを叶えることができます。

また、この2つのルートがあれば、ご家族そろって外出・帰宅する場合にも玄関や廊下が混雑することなくスムーズな出入りが可能になります。

 

 

 

②パントリーを経由して収納を兼ねる

前半にも少し触れましたが、玄関からキッチンまでの通路をウォークスルータイプのパントリー(収納庫)として設計するアイデアもおすすめです。

玄関から運ぶ荷物をパントリーに収納しながら、キッチンにたどり着く動線を採用すれば、比較的品数が多く、重さのある食材やストック食品、キッチン用品を効率的に片付けながら帰宅時の家事を済ませることができます。

また、買い物に出かける前にパントリーを経由して、在庫確認を行うのにも便利です。

玄関とキッチンとの間にパントリーを挟むことで、時短・家事楽の機能性をより高めつつ、玄関からのほどよい距離感を保ち、適度な目隠し効果も期待できます。

 

 

 

ご家族の感染症対策や健康管理のために、玄関入ってすぐに手洗い場のある間取りも人気です。玄関からのスムーズな帰宅動線+衛生管理を実現する「玄関すぐ手洗い」のコラムも参考にしてみてくださいね。↓

 

 

 

 

3.玄関すぐキッチンの対策【施工実例】

荷物の持ち運びに便利なドアフリーな玄関スペース

それでは、施工事例とともに快適な対策を施した玄関とキッチンのつながりをご紹介しましょう。

 

 

 

実例① 仕切りや死角で目隠し

ドアを開けるとすぐキッチン~最短移動が叶う便利な収納付き玄関

玄関を開けるとすぐにキッチンへつながる設計です。背面構造なので、玄関からキッチンが丸見えということがなく安心です。

帰宅後、くつやコートを片付けながら、最短移動でキッチンまで荷物を運ぶのにとても便利です。また、調理中の来客や帰宅したご家族への対応や声掛けもすぐにできるので助かります。ドアを設置することで、簡単に開閉調節ができます。

 

 

 

実例② パントリーの設置で効率的

移動に便利な出入りドア付きキッチン

キッチン裏にドア付きのパントリーを設けて、玄関とつなげることで、玄関を入ってすぐにキッチンが見えるということを避けられます。
玄関とパントリー、キッチンとの回遊性を高めることで、玄関からのほどよい距離感を保ちつつ家事の機能性を高められるので、日々の時短・家事楽につながります。

 

 

 

実例③ レイアウトでつくる快適動線【ウォークスルースペース】

通り抜け可能な回遊性を叶えた見通しの良いキッチン

キッチン回りの玄関やダイニング、リビングへと回遊できるアイランドキッチン設計の要素を活かして、玄関ホールだけでなくどの空間に行くにも短い動線で向かえる間取りです。玄関からの直行動線を叶えつつ、L字や背面構造、ドアの設置を工夫することで理想的なレイアウトが完成します。

高気密・高断熱住宅だからこそ取り入れられる機能的かつ回遊性の高い間取り設計は、共働き世帯の家事楽・家事シェアにもおすすめです。

 

 

 

 

 

 

4.まとめ~効率的な家事動線を叶える玄関からの間取り設計

玄関からキッチンへの家事動線を考えた間取り設計で、日常の荷物移動の時間や労力を削減して、日々積み重なる疲労やストレスを減らすことができます。また、「時間がかからない」「楽にできる」家事づくりは、家族の誰もが取り組みやすいシステムづくりにもつながります。玄関から簡単に荷物を運び込める位置にキッチンやパントリーがあれば、自然とご家族からの協力も得やすくなり、家の中を何度も1人で行き来する必要もなくなるかもしれません。

意外と忙しい帰宅後の支度や余分な家事をなくして、余裕を持ってお子様やご家族との時間を楽しんでみるのはいかがでしょうか。

自由設計が叶う新築注文住宅だからこそ、買い物帰りの家事動線や大量の重い荷物を運ぶ場面、収納の手間などを見直して、ぜひ、ご家族の日常がより快適になる間取りアイデアを取り込んでみましょう。

 

 

茨城県で使い勝手良い間取りの注文住宅を建てるなら不二建設にお任せください

県南で3,000棟の施工実績のある当社は、総勢12名の設計士が、あなたの要望を形にする「完全自由設計」の家づくりをしています。こだわりの家づくりを予算に応じて最適なコスト配分できる詳細見積を提示。高気密・高断熱・ソーラーパネルなどの省エネ設備でランニングコストも安くする「高性能住宅」で、世代を超えて快適な理想の暮らしを実現します。理想の住まいをイメージをしていただきやすいように、龍ケ崎、つくば、守谷にモデルハウス、ショールームをご用意しています。専任の設計士が、お話を伺いながら最適なプランご提案します。ぜひお気軽にお越しください。

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監修者情報

阿由葉静香

阿由葉静香一級建築士

2009年に不二建設に入社。関連会社のPVソーラーハウス協会に出向して省エネ住宅や太陽光発電のコンサルティングおよび販売業務に携わった後、現在の設計部に配属。プランナー、実施設計、コーディネートなど、設計業務一連を経験し、現在は主にプランナーとしてお客様の家づくりに携わっている。