茨城で中庭の家をつくる|メリットとデメリットを解説
中庭とは、壁や建物などで囲まれた屋根のない外部空間。つまり中庭のある家とは庭を建物で囲んだ住まいのことです。建物に囲まれてい形状から一部が壁になっているカタチなど、その形状は様々です。リビングと一体でつながるアウトドアリビングや、プライバシーを守りながら家に光を取り込むなど様々なシーンで中庭を楽しむことができます。本コラムでは中庭のメリットやデメリット、実際採用している活用実例を紹介していきます。
中庭のある家のタイプと特徴
ロの字の中庭
上空から見るとロの字のように、建物が中庭を4方から完全に囲む形状ですのため視線を気にせず開放的な庭を活用できるうえに防犯の観点からも安心です。中庭と通して家の中全体に光を取みやすくなるメリットもある一方4方を囲まれているため、雨水の排水経路などをしっかり検討する必要があります。
コの字の中庭
建物の3方で中庭を囲む形状です。外部の視線を遮るためプライバシー性を保ちながら、ロの字と比較して廊下などの動線が少なくなることから、効率的な間取りを構成しやすくなります。一方が開いているため、日当たりや風通しにも良好なことが特徴です
L字の中庭
建物をL字に配置して、他の2方向を塀や壁面などで庭を囲む形状です。リビングに設けた大きな窓などで開放感を保ちつつ、プライバシーを保つことを目的に採用されることが多いため、交通量の多い南道路に接道している敷地や建物と道路の距離が近い狭小地などに適しています。
中庭を設ける場合、どのタイプでも中庭に面する部分に大きな窓を設けることが多いため、構造上弱くなる可能性があるため構造補強を検討しておく必要があります。また、多くの部屋が中庭に面することになるため、家全体に一体感が生まれ、自然を身近に感じられるという効果も期待できます。
中庭のある家のメリットは?
日当たりと通風の確保
中庭を設けることで隣接する建物に関わらず室内に自然光を取り入れやすくなります。特に住宅密集地や狭小地の場合、プライバシーの観点から大きな窓を設けるのが難しい場合でも、中庭に面した窓から光を取り込むことができます。また、中庭に面する窓を開閉することで、家全体に風が通りやすくなり風通しが良くなります。
プライバシーの保護と防犯性の向上
中庭は建物で囲まれているため、外部からの視線を気にすることなく、プライベートな空間を確保できるため外からの視線を気にせず大きな窓を配置できます。さらに防犯面においても中庭側の窓は外部に面する窓よりもセキュリティ面での心配が少ないため、就寝中でも安心して窓を開けていられるというメリットがあります。
子どもやペットの遊び場に最適
中庭は建物や高い塀に囲まれているため、子どもやペットが安全に遊べる空間となります。中庭の出入り口を工夫することで子どもが目を離した隙に道路へ飛び出してしまうなどの心配がなく、安心して遊ばせることができます。キッチンや家事室から中庭が見渡せる間取りにすれば、家事をしながら子どもを見守ることも可能です。
おしゃれで開放的な空間を演出
リビングと中庭をつなげて大きな窓を配置することにより庭との一体感が生まれて開放的のある広々した空間を演出できます。中庭に植栽を施せば、室内にいながら自然を身近に感じることができ、ウッドデッキやテラスを設けてアウトドアリビングとして活用することにより、バーベキューや趣味のDIYなど多様な楽しみ方ができます。
小さくても坪庭のように愉しむ
一般的な庭を設ける場合、日当たりや風通しなどを考慮するとはある程度広い敷地が必要ですが、中庭であれば比較的狭い空間でも坪庭のようなイメージで中庭を設けることが出来ます。狭小地や住宅密集地など外部に十分な庭を確保しにくい場所でも、自然を感じられる空間を持つことが可能です。
中庭のある家のデメリットは?
建築コストの加算
中庭のある家は、一般的な住宅に比べて建築費用が高くなる傾向があります。これは中庭を設けることで建物の形状が複雑になりやすく、外壁面積の増加や窓の面積が増えるため材料や施工の手間もかかるためです。建築コストだけでなく外壁塗装や排水設備のメンテナンスなど、維持管理に係るコストの増加も見込んでおく必要があります
生活動線が長くなりやすい
中庭を設けることで居住スペースが削られたり生活動線が長くなったりする可能性があります。特に限られた敷地面積の中庭を作る場合、その分居住スペースが狭くなるため必要な居住スペースを確保できず住んでから不便を感じるケースがあります。さらに家の中心に中庭があることで、移動距離が長くなりやすいため家事動線や生活動線をしっかり検討する必要があります。
断熱性能の低下をまねきやすい
中庭をつくるとこで外壁面積が大きくなり、中庭に大きな開口部を設けることによる建物の断熱性能の低下を招く傾向があります。せっかくの中庭を快適に頼むため、断熱性能を強化したり開口部はより高性能の窓サッシを設けたりするなど室内の温熱環境を高める必要があります。
中庭を計画するうえで押さえたい設計ポイントとは?
中庭をつくる目的を明確化する
メリットも多いがデメリットも多い中庭。採用する目的を明確化することで後の満足感につながります。
- アウトドアリビングとして活用する:バーベキューなど、家族や友人と庭を活用して楽しみたい場合、ウッドデッキやテラスを設けると出入りしやすく掃除も楽なので便利。外水栓があると手洗いや食器の片づけなど外で完結できます。
- リビングの開放感を演出したい:天井付近まで配置できるハイサッシや高窓を設けると部屋の広さ+αの開放感がうまれます。中庭に面した壁や塀にスポットライトなどの屋外照明を設置すると夜の中庭を楽しめます。
- 開放的な玄関ホールにしたい:玄関ドアを開けた瞬間目の前にある中庭は狭くても奥行と開放感を得られます。狭い中庭の場合は玉砂利を引いたり、日陰につよい庭木を選定すると良いでしょう。
- 部屋に日差しを届けたい:間口が狭い敷地の場合、中庭を設けた面に部屋を配置することにより多くの部屋に日差し取り込むことが出来ます。壁面の設置を工夫することで隣家との視線を避ける工夫を考慮するとよいでしょう。
日差しを取り込む設計の工夫
中庭を明るくするための設計上の工夫は様々です。
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天窓(トップライト)の設置:屋根に天窓を設けることで、中庭だけでなく中庭に面した部屋にも直接的な日光を取り入れることができます。これにより空間全体を明るくすることが可能になります。
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窓の大きさ、配置計画:中庭に面する窓を大きくしたり、隣家から見えない位置に適切な配置をすることで、開放感と日差しを取り込みます。
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吹抜けの採用:吹き抜けと中庭を組み合わせることで、光が上下階に自然に行き渡り、家全体に一体感と明るさが生まれます。
排水計画の重要性
中庭は、建物に囲まれているため雨水がたまりやすい構造になっています。雨水の逃げ場をしっかり計画して排水口や排水管を余裕のあるサイズすることや、定期的に清掃するなど適切なメンテナンスをすることで湿気がこもり中庭が傷まない様配慮することが大事です。
植栽の工夫
日当たりが悪い場所でも育つ植物を選ぶことで中庭を魅力的に演出できます。ギボウシやラミウムなどの植栽からカクレミノやクロモジなどの立ち木など、日陰でも美しく育つ植物を選ぶと良いでしょう。葉の色が異なる品種を組み合わせることで明るく鮮やかな印象を与えることも可能です。植栽の選定はホームセンターや外構業者さんとよく確認すると良いでしょう。
当社と提携している外構業者(提携順に紹介)
まとめ
中庭のある家や建物の歴史はとても古く、古代ローマ帝国の時代の住まいに採用された玄関奥に配置された中庭(アトリウム)や京都町屋の坪庭など、中庭を通じて豊かな暮らしを実現することは先人の知恵として育まれてきました。間取りの構成によってメリットの大きい中庭のある家。設計の計画は中庭ありきで行うわけではありませんが、様々な要望や敷地の有効利用を検討する際に、注文住宅ならではの提案一例としてご紹介いたしました。2025年9月に守谷市本町にOPENする街かどモデルハウスは、「中庭のある家」をテーマに設計したので、見学希望の方は下のバナーから予約してください。
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