【ZEH】補助金をもらえない場合が!?ケース別解説と注意点
>実例紹介:断熱性能を追求しつつ要望も叶えた注文住宅(牛久市)
※2022年1月投稿
※2024年4月に2024年度に合わせた解説に一部改訂
ZEHの住宅を建築する目的は、環境に対する影響を抑えることの他に「ZEHに関連する補助金を受けたい」こともあるでしょう。
しかし、ZEHのことを調べていると「補助金がもらえるはずだったのに、もらえなかった…。」という報告を目にすることがあります。
せっかく通常の住宅から仕様を高めたのに、補助金が受けられなくては資産が減るばかりです。
本記事では、ZEHを建築して、補助金がもらえない場合をケースごとに解説します。
2024年に限らず、どの年でも普遍的に使える考え方なので、ぜひ頭の中に入れておいて補助金を受けるための参考にしてみてください。
ZEHの家を建てたのに補助金がもらえない場合
どういった場合にZEHに関連する補助金が受け取れないのか、ケースごとに理由を考えてみましょう。
(1)併用できない補助金の利用
1つめは「併用できない補助金を利用」してしまっていること。
原則として、1つの建物(補助対象)に対して、2つの制度で国の補助金を利用することはできません。
たとえば、こどもみらい住宅支援事業とZEH支援事業は、どちらも国庫補助金を財源にしているので、この2つの事業は併用することはできません。
補助金額の高い補助金を選択することで、可能な限り新築の費用負担を減らしましょう。
地方自治体が独自に財源を確保している補助金の場合は、ZEH支援事業などと併用して補助金を受けられる可能性があります。
ただし、地方自治体が主体の補助金でも、国庫補助金を財源にしている場合があるので、補助金の併用ができるかは必ず確認してください。
>参考:次世代ZEH+(注文)事業よくあるご質問 Q10,Q11
(2)申請・着工期限が過ぎた
各種補助金には、申請や着工、完了報告などの期限が設定されています。
こうした「期限が過ぎてしまう」と補助金を受け取れません。
たとえば、こどもみらい住宅支援事業では、工事請負契約の期間・建築着工の期間・基礎工事の完了といった期限が定められています。
またZEH補助金でも、ユーザー登録期間から事業の完了を報告する実績報告まで、複数の期限が設定され、守らなければ補助金は受け取れません。
例として挙げた、子育てエコホーム支援事業やZEH補助金は、申請や報告を工事を請け負った事業者が行いますが、それでも期間を把握して、滞りなく申請業務を行っているか、確認する姿勢は必要です。
(3)交付決定前に着工した
住宅の建築は、様々な業者が関係して工事を行います。
後の工事が詰まっているので、すぐに工事したい場合もあります。
それでも補助金の申請をして、承認をうける「交付決定前に工事をしてしまう」と補助金を受け取れない場合があります。
補助金を出す自治体が1件ごと、工事の開始を確認しに来る訳ではありませんが、交付決定前の着工は避けるようにしましょう。
(4)登録事業者でないHMと契約
後述する様々な種類の補助金の多くは、ハウスメーカーに対して事業者の登録を義務付けています。
逆に「登録事業者でないハウスメーカーと契約」すると、ZEHの基準を満たす家を建てたとしても、補助金を受け取ることはできません。
たとえば、ZEH補助金、子育てエコホーム支援事業では、どちらも登録事業者になっていないと補助金の申請ができません。
登録事業者になっているかは、下記サイトで調べられるので、建築予定の工務店が対象なのか確認してみてください。
>参考:令和6年度 経産省によるZEH補助金 ビルダー/プランナー検索
なお、不二建設では、こどもみらい住宅支援事業およびZEH補助金のどちらも登録事業者になっているので、補助金の申請は可能です。
そもそも、ZEHの家でもらえる補助金はどれ?
ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、住宅で消費するエネルギーと生産するエネルギーの収支がゼロ以下になる住宅を指します。
こういった性能が高く、発電機能を持つ住宅は様々な補助金を受けられる可能性があります。
ZEHを建築することで、受けられる可能性のある補助金を確認しましょう。
(1)ZEH補助金
「ZEH補助金」は一般社団法人 環境共創イニシアチブが実施する事業です。
2022年は、戸建てを対象とする事業は、ZEH支援事業・次世代ZEH+(注文住宅実証事業)・次世代HEMS実証事業の3つがあります。
たとえばZEH支援事業の場合は、通常のZEHの場合55万円~より高性能なZEH+の場合100万円~の補助金を受けられます。
年度ごとに複数回行われる公募期間を見逃さず、申請しましょう。
>参考:【環境省戸建ZEH】令和6年度 戸建住宅ZEH化等支援事業
(2)子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」は、国土交通省が実施する事業です。
2024年に住宅補助金として登場しました。
、ZEH水準住宅※と認定長期優良住宅が補助金の対象になります。
対象となる住宅によって補助金額は80・100万円と異なりますが、ZEH水準の場合は最高額の80万円を受け取ることができます。
※ZEH水準:ZEHに求めらる断熱性能、省エネ性能を満たした住宅。太陽光を設置してZEHにしないためZEH水準としている。
(3)LCCM住宅整備推進事業
「LCCM住宅整備推進事業」は、LCCM住宅整備推進事業実施支援室が実施する事業です。
LCCMとは”ライフサイクルカーボンマイナス”の略で、住宅に住んでからのCO2排出量に加えて、資材の製造や建築段階でのCO2削減、住宅の長寿命化による再建築のCO2削減など、建物の一生を通じたCO2排出量をマイナスにすることを目指しています。
設計費や補助対象となる工事を対象に140万円を上限に補助金を受けることができます。
(4)地域型住宅グリーン化事業
「地域型住宅グリーン化事業」は、地域型住宅グリーン化事業評価事務局が実施する事業です。
地域ごとに木造住宅の関連事業者がグループを作り、省エネ性能や耐久性に優れた住宅を建築する取り組みです。
子育てエコホーム支援事業と同様に、対象となる住宅の性能や仕様により補助金額が変わります。
(5)県・市町村の独自財源による事業
このほか「県や市町村など自治体独自の事業」もあります。
たとえば茨城県内では、土浦市や龍ケ崎市、取手市などで蓄電システムや太陽光発電装置の設置費用を補助する事業が行われています。
先述したZEH関連の補助金と併用することで、さらにお得にエコに配慮した住宅を建築することができるでしょう。
なお、令和5年度分の募集が終了している自治体もあります。
こういった補助金を利用する場合は、年度当初に申請ができるよう準備しておくことが重要です。
補助金を活用する場合の注意点
最後に、補助金を利用して家を建てる場合の注意点を紹介します。
建築後に後悔しないよう、補助金の利用は計画的に行いましょう。
注意1:コストアップにご注意
1点目は「コストアップへの注意」です。
補助金を受領するためには、ZEHでも長期優良住宅でも、一定度の住宅性能や特殊な設備が必要になります。
こういった設備は補助金を利用しても追いつかないほど高額な設備であることが多く、補助金をもらって建築費が浮いても、コストアップの分資産が減ってしまう可能性があります。
高性能な住宅や設備を手に入れても、経済的に苦しい生活を続けては幸せな暮らしとはいえません。
得られる補助金、高くなる建築費、仕様変更で得られる性能や設備、これらを書き出して、ZEHを目指すべきなのか、というところから考えてみましょう。
注意2:補助金は当てにしない
2点目は「補助金を当てにしない」こと。
補助金は申請をしても、何らかの理由で受理されない恐れがあります。
一方で申請を行う段階は、すでに土地の契約が済んで図面も綺麗に揃った状態です。
全てを白紙にすることもできないので、多くの場合は補助金が受けられなくても工事に着手することになります。
このとき、補助金を当てにして資産を全て建築費に当てるのは危険です。
万が一補助金が受理されなくても、計画を遂行できる資金計画を立てるが良いです。
まとめ│要件を確認して確実に!
>実例紹介:外観にこだわりつつ 高い性能も得たゼロエネハウス(龍ケ崎市)
ZEHを建築したとき、補助金がもらえない場合をケースごとに解説しました。
建築費用が高額になりがちなZEHは、補助金額も高額になります。
一方で、万が一補助金を受けられない場合は精神的・経済的にダメージが大きくなりがち。
補助金を受け取れるよう、しっかり要件を確認して申請に臨みましょう。
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Model House守谷モデルハウス
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