「間接照明」の種類と特徴を解説!おしゃれに使う”コツ”と”注意点”も紹介
2022年8月 コラム掲載
2024年9月 最新情報に更新
住宅の設計をする中で、間取りや内装、設備などは入念な検討が加えられます。
しかし「照明」についてしっかり考える人は少ないのではないでしょうか。
特に「間接照明」のことを知っていて、設置を要望する人は少なくなります。
しかし、間接照明は柔らかな光を演出し、くつろげる空間を作るために不可欠な要素なのです。
本記事では、間接照明について、どんな種類があるのか、そしてどんな特徴を持つのか解説します。
建築雑誌に掲載されるような、おしゃれな住宅の多くには間接照明が使われています。
ぜひ、あなたの家にも取り入れてみてください。
間接照明の「種類と特徴」
最初に、数ある間接照明を種類別に分けて、それぞれの特徴を紹介します。
シーリングライト
「シーリングライト」は、天井に取りけるタイプの照明です。
「間接照明でないのでは?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
確かに、一般的なシーリングライトは、天井から床に向かって光を放ちます。
しかし、天井に向かって光を放つシーリングライトも存在します。
天井が光で照らされて優しい光が降り注ぐことでしょう。
一般的な取付金具に取り付けるタイプであれば、気軽に器具本体を交換できるので、模様替えのときに照明を交換する楽しみを見つけてみましょう。
ダウンライト
「ダウンライト」は新築の住宅に利用されることが多い、コストパフォーマンスに優れて汎用性の高い照明です。
一般的には、リビングやダイニングを明るくする「直接照明」として利用されます。
一部の商品は角度を自在に変えられるものもあり、壁面を照らしたりインテリアを照らして間接照明として利用されることもあります。
設置すると位置や照明の種類の交換が困難なため、設計初期から利用シーンを想像して配置しましょう。
スポットライト
「スポットライト」もシーリングライトやダウンライトと同様に、直接物体を照らすイメージがありますが、壁面や天井を照らすことで、分散される優しい光を手に入れられます。
また、絵画やお花を照らせば、その空間から反射した光でお部屋をぼんやりと照らすこともできるでしょう。
壁面や天井に天然木や塗り壁を使用している場合は、その凹凸や素材感を際立たせることができるので、おしゃれさをワンランクアップさせられます。
気軽に角度の調節ができるので、照射する位置を変更して、照明で雰囲気を変化させて遊んでみましょう。
ブラケットライト
壁面に取り付けて、ライトの上部・下部を照らす「ブラケットライト」は間接照明の代表格です。
オーソドックスに壁面を照らすだけで、部屋の雰囲気が大人びた上質な空間に変わるでしょう。
また、ブラケットライトは、照明本体の形がおしゃれなものがたくさんあります。
ヴィンテージ感あふれるものから、シンプルなスクエア型、電球が丸出しになっているものまで様々です。
お部屋の雰囲気に合わせて、好みのものを選択してみましょう。
なお、機能にも注目です。
セードがついていて、壁の上下どちらを照らすのか選択できるもの、棒がついていてランプの位置を自由に変更できるものなど、多くの製品が販売されています。
メーカーに加えて、家具店やハンドメイド作家も照明の制作に参入しているので、ぜひ好みの照明を見つけてみてください。
スタンドライト
部屋の床面に置いて、人の目の高さほどから光を発するタイプの照明は「スタンドライト」です。
他の間接照明と同様に、壁面や天井面を照らすことで、優しい光を演出します。
ここまで紹介した間接照明と異なるのは、自由に移動できる点です。
気分を変えたいときに、照明の位置を変えるだけで雰囲気が一変するので、間接照明を試してみたいけれど、どこに設置するべきか分からない場合などに利用してみましょう。
注意点は、他の照明と異なり、コンセントを必要とすること。
せっかくおしゃれな部屋・照明でも、コードが部屋を横切っていたら台無しです。「ここに設置するかも?」と思う場所にコンセントを準備しておきましょう。
フロアライト
「フロアライト」はスタンドライトと同様に、コンセントにつなげて灯すタイプの照明です。
ランプが床に近いくらい低い位置にあるのが特徴で、壁面とともに床を照らすランプです。
床に無垢材を用いていると、高い演出効果が得られるでしょう。
他にも、和室など床面に座る部屋におしゃれな照明が欲しい場合や、光源を直接目に入れたくない、手元に優しい光を灯す場合に利用できます。
コーブ・コーニス照明
「コーブ照明・コーニス照明」は、壁面に照明器具を取り付けたうえで、大工工事などで照明を隠し、壁を照らす手法です。
コーブ照明は壁面を下から上に向かって照らし、コーニス照明は壁面を上から下に向かって照らします。
光源が直接見えず、壁面全体が輝いているように見えて、とてもインテリア性能が高い照明といえるでしょう。
電気工事に加えて大工工事が必要など、手間がかかるため一般的に費用は高くなりがちです。
それでも、費用に見合った美しさが手に入るでしょう。
間接照明で魅せる空間デザイン
間接照明は空間に柔らかな光と深みのある陰影をもたらし、設置場所によって奥行きや開放感を演出します。ここでは間接照明の設置パターンやその効果、選び方のポイントをご紹介します。
【天井】光で開放感をデザイン
天井に向けて光を放つ間接照明は、空間全体を柔らかく包み込み、上部への開放感を演出します。天井の間接照明は、リビングなど広く見せたい場所におすすめです。
照明器具は、天井の高さに合わせて光量を選びましょう。一般的な高さの天井ならコンパクトな照明器具で対応できますが、吹き抜けのような高い天井には、より強力な光が必要となります。
また、折り上げ天井やL字型の天井では、コーナーの光のつながりに注意が必要です。器具の配置を工夫し、ムラのない光のグラデーションを天井に作り出しましょう。
【壁面】陰影で奥行き感をデザイン
壁面を照らす間接照明は、空間全体に奥行きと立体感をもたらします。ダウンライト・アップライトの演出効果は次の通りです。
【ダウンライト】
上から下へ壁面を照らす。視覚的な明るさを高め、部屋全体を広く感じさせる。
【アップライト】
下から上へ壁面を照らす。モダンな空間演出が得意で、洗練された印象を与える。
壁面の間接照明の魅力を引き出すには、建築造作や家具との組み合わせが重要です。例えば、ベッドのヘッドボードの上部や背面に照明を仕込むと、就寝前に適したソフトな光のなかで過ごせます。さらにアートスペースに設置しても、作品を効果的に引き立てられるでしょう。
【床面】下から広がる光で安らぎ感をデザイン
床面に近い位置に設置する間接照明は、落ち着いた雰囲気と安らぎを表現します。この手法は寝室やヌックなどのリラックススペースに適していて、深夜には足元を照らす照明にもなります。
床面の間接照明を効果的に活用するには、光の広がり方と床材との相性に配慮が必要です。光沢のある床材では照明の反射を考慮し、光量・角度を調整してください。また廊下や段差がある場所では、程よい明るさで安全な動線を確保しましょう。
間接照明をおしゃれに使うためのコツ
照明の全体的な種類の特徴をつかめたところで「間接照明をおしゃれに使うためのコツ」を紹介します。
どの種類の照明にも適用できるので、ぜひ覚えておいてください。
電球にこだわる
電球を交換できる間接照明を利用するなら「電球にこだわり」ましょう。
目視できる照明を利用する場合は特に重要です。
レトロな電球を再現したもの、フィラメント電球を再現したものなど、独特の商品が数多く販売されています。
また、電球には「色温度」が設定されており、部屋によって使い分けるとおしゃれさと快適性のどちらもが得られるでしょう。
たとえば、色温度が高い場合は青白い光になっていき、物がはっきりと見えて高い作業性が得られます。
一方で低い色温度の電球を選ぶと、温かみのある光が得られるでしょう。
電球のデザイン・色温度にこだわって様々な製品を探してみてください。
壁面・天井面の素材にこだわる
間接照明で照らす「面」のことも考えてあげましょう。
壁面や天井面を照らす場合は、一般的なクロスを用いてもよいですが、凹凸のある素材や自然素材の使用を検討しましょう。
照明で照らされると素材感が強調されて、高級感を演出してくれます。
間接照明を利用するうえでの注意点
最後に、間接照明を利用する場合に考えておきたい注意点を解説します。
寝室の照明は「上」を照らす
寝室に間接照明を利用する場合は「上」を照らすように配置しましょう。
雰囲気のある寝室を作るために、間接照明を利用することがありますが、ライトの照射方向が下を向いていると、光源からの光が直接目に当たり、寝付きを妨げてしまいます。
将来のベッドの配置が分からない場合は、手元にランプを置くことを前提に、各方面にコンセントを設けておくと安心です。
リビングの照明は「手元」を忘れずに
リビングなど、長い間過ごす場所では、本やスマートフォンを利用するシーンが多くなります。
間接照明だけで照明計画を作ると「手元が暗く」なります。
どこでくつろぐのか、どこで本を読むのか、生活スタイルを想像したうえで、設計士やインテリアコーディネーターと一緒に直接照明も含めて照明計画を立てていきましょう。
まとめ│間接照明でおしゃれな家に!
間接照明を利用する上で、事前に知っておきたい知識や注意点を解説しました。
導入することで、おしゃれな空間を演出できる間接照明ですが、使い方を間違えると暗く使い勝手の悪い部屋になることも。
しっかり特徴をつかんで「こんな部屋にしたい」と設計士・インテリアコーディネーターに相談してみましょう。
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